こねないパン作りの基本|初心者でもできる低温長時間発酵レシピ

10年来の古い型のオーブンレンジで、
私は今も楽しくパンを作っています。

パン作りのお悩みのひとつに、
「生地のこね」 があります。

手にベタベタついて、まとまるまで一苦労。「パン作りは好きだけど、こねる作業がちょっと大変」


そう感じる方も多いのではないでしょうか。

今日は、そんなお悩みをやさしく解消してくれる、
低温長時間発酵の生地を使った、こねないパンをご紹介します。

前日の晩から生地を仕込んでおくことで、
当日は成形して焼くだけ。

手間をかけすぎず、
でもきちんとおいしいパンが焼けるので、
忙しい方や初心者の方にもおすすめです。

今回は、フランスパンなどの少し硬めのパンに使われる
中力粉 を使います。

中力粉がない場合は、
強力粉と薄力粉を1:1で合わせる ことでも作れます。

目次

小麦粉の種類について

小麦粉は、たんぱく質の含有量によって種類が分かれます。

種類たんぱく質の目安仕上がりの特徴
強力粉11〜13%もちもち、しっとり、ボリュームが出やすい
中力粉9〜11%軽さとほどよい弾力がある
薄力粉6〜9%さっくり、軽い食感になりやすい

中力粉で作ると、
カスタードとレーズンの風味が引き立つ、
少し軽やかなパンに仕上がります。

強力粉で作ると、
もちもち感が出て、食べ応えのあるパンになります。

どちらもおいしいので、手元にある粉で試してみてください。

・材料:8個分

パン生地

材料分量
中力粉200g
3g
140g
砂糖20g
インスタントドライイースト1g
バター10g

※中力粉がない場合は、
強力粉100g+薄力粉100gでも代用できます。

※強力粉だけで作る場合は、
生地がやわらかくなりやすいので、水を2〜3%ほど減らすと扱いやすくなります。

・フィリング

レーズンカスタード

材料分量
レーズン140g
カスタードクリーム100g

レーズンとカスタードを巻き込んで、
少し軽めのパン・オ・レザン風に仕上げます。

本来のパン・オ・レザンはバターがたっぷり入りますが、
今回はバターと砂糖を控えめにして、
日常のおやつにも食べやすい配合にしています。

・前日の下準備|低温発酵の生地を作る

低温長時間発酵のよさは、
前日に生地を仕込んでおけることです。

こねる時間を減らしながら、冷蔵庫の中でゆっくり生地を育てていきます。

手順

1.ボウルに中力粉・塩・砂糖・インスタントドライイースト・水を入れます。

2.粉気がなくなるまで、よく混ぜ合わせます。

3.バターを加えて、生地になじませます。

4. 30℃で60分ほど生地を休ませます。

5.軽くパンチしてガスを抜き、生地をまとめます。

6.密閉容器に入れて、冷蔵庫で12時間ほど寝かせます。

この時点では、きれいにこね上げようとしなくても大丈夫です。

粉気がなくなり、
全体がまとまっていればOKです。

あとは時間が、
ゆっくり生地を整えてくれます。

・カスタードクリームの作り方

フィリングに使うカスタードクリームも、
前日に作っておくと当日の作業がスムーズです。

・材料

材料分量
牛乳200g
砂糖20g
卵黄50g
薄力粉20g

・作り方

1.卵黄をボウルに入れ、泡立て器やヘラで溶きほぐします。

2.砂糖を加えて、白っぽくなるまで混ぜます。

3.鍋に牛乳を入れ、ほのかに湯気が立つまで温めます。

4.卵黄のボウルに薄力粉を加え、よく混ぜます。

5.温めた牛乳を2回に分けて加え、その都度よく混ぜます。

6.こしながら鍋に戻します。

7.中火にかけ、混ぜながら沸騰させます。

8.つやが出て、クリームがまとまってきたら火を止めます。

9.バットに移し、ラップを密着させて冷まします。

カスタードは冷めると扱いやすくなります。

パンに塗るときは、
やわらかすぎるより、少し落ち着いた状態のほうが巻きやすいです。

・当日の作り方

冷蔵庫でゆっくり発酵させた生地を使って、
当日は成形して焼いていきます。

STEP
生地を伸ばす

生地が約2倍に発酵したら、
冷蔵庫から取り出します。

打ち粉を多めにして、
厚みが2〜3mmくらいになるように伸ばします。

低温発酵の生地はやわらかいので、
くっつきそうなときは無理に引っ張らず、
打ち粉を足しながらやさしく伸ばします。

STEP
フィリングをのせる

伸ばした生地の上に、
カスタードクリームを薄く塗ります。

その上に、レーズンを均一に散らします。

端まで塗りすぎると巻きにくくなるので、
巻き終わりの部分は少し余白を残しておくと扱いやすいです。

STEP
生地を巻く

手前から生地を少し引っ張りながら、
くるくると巻いていきます。

巻き終わったらラップをして、
冷蔵庫で60分ほど休ませます。

一度冷やすことで生地が落ち着き、
切り分けやすくなります。

STEP
分割する

冷蔵庫から取り出したら、
軽く転がして太さを均一にします。

そのあと、8等分に切ります。

切った生地は、
クッキングシートを敷いた天板に並べます。

STEP
最終発酵

天板に並べたら、
上から軽く押さえて高さをそろえます。

お好みでグラニュー糖をふります。

その後、30℃で40分ほど最終発酵をします。

・最終発酵の目安

温度時間
30℃約40分

生地がひとまわりふっくらすればOKです。

STEP
焼成

オーブンを200℃に予熱します。

予熱が終わったら、
200℃で12〜14分ほど焼きます。

・焼成の目安

温度時間
200℃12〜14分

オーブンによって焼き色が変わるので、
最後の数分は様子を見ながら調整してください。

表面にほどよく焼き色がついたら出来上がりです。

おまけレシピ|余った卵白で作るラングドシャ

カスタードクリームを作ると、
卵白が余ることがあります。

そんなときは、
簡単なラングドシャにすると無駄なく使えます。

・材料

材料分量
卵白余った分
砂糖卵白と同量
バター卵白と同量
薄力粉卵白と同量

たとえば卵白が40gなら、砂糖・バター・薄力粉もそれぞれ40gです。

・作り方

1.常温に戻したバターと砂糖をボウルに入れます。

2.白っぽくなるまで混ぜます。

3.卵白を2〜3回に分けて加え、その都度よくなじませます。

4.薄力粉をふるいながら入れます。

5.切るようにして、全体をさっくり混ぜます。

6.生地をビニール袋に入れ、端を少し切ります。

7.クッキングシートを敷いた天板に絞り出します。

8. 180℃に予熱したオーブンで10分ほど焼きます。

薄く焼けたら、
さくっと軽いラングドシャの出来上がりです。

パン作りのあとに、小さなおまけができるのもうれしい時間です。

・作りやすくするポイント

1. 生地はこねなくても大丈夫

このレシピは、
低温長時間発酵を使うことで、
こねる時間をできるだけ少なくしています。

生地を触るのは、
主に成形のときだけ。

手ごねに慣れていない方でも、
取り組みやすい作り方です。

2. 打ち粉は少し多めに

冷蔵庫で寝かせた生地は、
やわらかく感じることがあります。

伸ばすときは、
打ち粉を少し多めに使うと作業しやすくなります。

ただし、入れすぎると生地が乾きやすくなるので、
様子を見ながら少しずつ足してください。

3. 巻いた後に冷やすと切りやすい

フィリングを巻いた生地は、
そのまま切ると形が崩れやすいことがあります。

冷蔵庫で60分休ませることで、
生地とクリームが落ち着き、
切り分けやすくなります。

・強力粉で作る場合

中力粉がない場合は、
強力粉でも作ることができます。

ただし、強力粉は中力粉よりたんぱく質が多いため、
もちもち感が出やすく、水分もやや多く感じやすいです。

強力粉で作る場合は、
水を2〜3%ほど減らすと、
扱いやすい生地になります。

・粉による仕上がりの違い

粉の種類仕上がり
中力粉サクサク軽め。カスタードとレーズンの風味が引き立つ
強力粉もちもち、しっとり。食べ応えのある仕上がり

どちらが正解というより、好みに合わせて選べるのが手作りのよさです。

まとめ

本来のパン・オ・レザンは、
バターがたっぷり入ったリッチなパンです。

今回は、日常のおやつにも気軽に食べられるように、バターと砂糖を少し控えめにして作りました。

低温でゆっくり発酵させることで、
こねる時間を省きながら、
手ごねのパンに劣らないやわらかさに仕上がります。

前日の晩に生地を仕込んでおけば、
当日は成形して焼くだけ。

忙しい日でも、
パン作りの時間を無理なく楽しめます。

  • 生地をこねるのが苦手な方。
  • 手にベタベタつくのが気になる方。
  • 家庭用オーブンで気軽にパンを焼いてみたい方。

そんな方に、
この低温長時間発酵のパンはとてもおすすめです。

中力粉なら軽やかに、
強力粉ならもちもちと。

粉を変えるだけでも、
仕上がりの表情が変わります。

前日の夜にそっと仕込んだ生地が、
翌日ふっくら焼き上がる。

その静かな時間も、
手作りパンの楽しさのひとつです。

ぜひ、あなたの台所でも試してみてくださいね。

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