ひとりで歩く時間は、
思っている以上に心をほどいてくれます。
今日は、ご縁あって大阪の住吉大社に参拝させていただいた際に出会った神社をご紹介します。
住吉大社の末社である、
楠珺社(なんくんしゃ) です。
大阪のまねき猫に導かれるように訪れた場所で、
ふと立ち止まった瞬間がありました。
住吉大社は、関東在住の私でも、
いつかは参拝したいと思っていた有名な神社です。
けれど、住吉大社に参拝できた感動以上に、
楠珺社のねこがみ様との出会い は衝撃的でした。
月初めの辰の日、
「初辰さん(はったつさん)」の日には多くの人で賑わうこの神社。
普段からどこか繁盛しているお店のような明るさがあり、
それでいて不思議と心が静かになる場所でした。
今日は、その日の空気を振り返ります。
まずは住吉大社のご紹介から。
そして、楠珺社へと一緒に参りましょう。
住吉神社の総本宮・住吉大社
大阪市住吉区にある住吉大社は、
全国にある住吉神社の総本宮です。
地元では「すみよっさん」と親しまれ、
大阪を代表する神社のひとつとして知られています。

住吉大社には、四つの本宮があります。
| 本宮 | お祀りされている神様 | 読み方 |
|---|---|---|
| 第一本宮 | 底筒男命 | そこつつのおのみこと |
| 第二本宮 | 中筒男命 | なかつつのおのみこと |
| 第三本宮 | 表筒男命 | うわつつのおのみこと |
| 第四本宮 | 神功皇后 | じんぐうこうごう |
底筒男命・中筒男命・表筒男命の三柱の神様は、まとめて 住吉大神(すみよしのおおかみ) と呼ばれています。
住吉大神は、
伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が禊祓をしたときに、
海の中から生まれた神様とされています。
そのため、住吉大社は、
海の神様、そして お祓いの神様 としても信仰されています。
第四本宮にお祀りされている神功皇后は、
住吉大神のご加護を受けたと伝えられる方です。
神様の名前は少し難しく感じますが、
住吉大社はとても大きく見ると、
海・祓い・旅の安全・人生の節目を見守る神社 と受け取ると、少し親しみやすくなります。
独自の建築様式「住吉造」
住吉大社の本殿は、
住吉造(すみよしづくり) と呼ばれる独自の建築様式です。
鳥居も、一般的な鳥居とは少し違う形をしていて、
住吉鳥居 と呼ばれています。
四つの本宮が並ぶ姿は、
とても凛としていて、
背筋がすっと伸びるような空気があります。
縦一列に配置された本殿は、
上から見ると大海原を進む船団のようにも見えるそうです。



海の神様をお祀りする神社らしい、壮大なロマンを感じます。
御守・授与品・土人形も楽しい
住吉大社は、御守や授与品の種類も豊富です。
本宮の御守だけでなく、
摂社・末社に関わる御神札や御守もあります。
なかでも印象的だったのは、
海の神様らしい 航海安全の御守 や、
水難除け、釣り人向けの御守です。
ルアー型の御守や、
ミニサイズの大漁旗などもあり、
見ているだけでも楽しくなります。
関東ではあまり見かけないような、
素朴であたたかい土人形も魅力的でした。
このあとご紹介する楠珺社の 招福猫 も、
住吉大社らしい授与品のひとつです。
猫好きとしては、ここで足が止まらないわけがありません。
住吉大社の参拝時間・授与所時間
住吉大社の開門時間は、季節によって異なります。
| 場所・受付 | 時間 |
|---|---|
| 開門:4月〜9月 | 午前6時 |
| 開門:10月〜3月 | 午前6時30分 |
| 外周門 閉門 | 午後4時 |
| 御垣内 閉門 | 午後5時 |
| 御守授与所 | 午前9時〜午後5時 |
| 祈祷受付 | 午前9時〜午後3時50分 |
※毎月1日と初辰日は、10月〜3月でも午前6時開門です。
※正月期間・住吉祭などは変更されることがあります。
猫が “神様のお使い” ・楠珺社
本殿のお参りが済んだら、
第一本宮の裏側へと歩いてみます。
すると、赤いのぼりが並ぶ、
少し賑やかな場所が見えてきます。
そこが、今回ご紹介したい
楠珺社(なんくんしゃ) です。



楠珺社は、樹齢約千年といわれるクスノキをご神木とする神社です。
御祭神は、
宇迦魂命(うかのみたまのみこと)。
別名、
お稲荷様 としても知られる神様です。
商売繁盛や家内安全を願う方々に親しまれ、
古くから「初辰さん(はったつさん)」として信仰されています。
入り口をのぞくと、
大小の提灯がほんのりと境内を照らしています。
正面には拝殿があり、
大きな招き猫、中くらいの招き猫、小さな招き猫が並んでいます。
その姿がなんともかわいらしく、
けれど、ただかわいいだけではなく、
どこか力強い雰囲気がありました。
商売繁盛の神社らしい明るさと、
長い時間を重ねた神社の静けさ。
その両方が同じ場所にあるような、
不思議な空気でした。
初辰まいりと招福猫
楠珺社は、
住吉大社の 初辰まいり の中心となる神社です。
「初辰」と書いて、
はったつ と読みます。
月初めの辰の日に参拝し、
商売発達や家内安全を祈る信仰です。



楠珺社で授かれる招福猫は、月によって右手招き・左手招きが変わります。
| 月 | 招福猫 | 願い |
|---|---|---|
| 奇数月 | 左手招きの子猫 | 家内安全・人招き・身体健康 |
| 偶数月 | 右手招きの子猫 | お金招き・商売発達 |
毎月1体ずつ授かり、
4年で48体を集めると、
「始終発達(しじゅうはったつ)」の福を願う形になります。
この 48体=しじゅうはったい=始終発達 という言葉遊びが、
大阪らしくてとても楽しいです。
さらに、子猫48体を中猫1体と交換し、
中猫を集めていくことで、
長い年月をかけて大猫へとつながっていきます。
ただ集めるだけではなく、
毎月少しずつ参拝を重ねる。
その時間そのものが、
暮らしや商いを丁寧に育てていくことに重なるようで、
とても素敵だなと思いました。
楠珺社の参拝時間
楠珺社の利用時間は、
公式情報では 午前9時〜午後4時 です。
| 場所 | 時間 |
|---|---|
| 楠珺社(初辰さん) | 午前9時〜午後4時 |
※初辰日や行事の日は混雑することがあります。
※最新情報は参拝前に住吉大社公式サイトで確認すると安心です。
願いが叶う石・五所御前
楠珺社の近く、第一本宮のそばには、
ぜひ立ち寄りたい場所があります。
それが、
五所御前(ごしょごぜん) です。
五所御前は、
住吉大神が最初にお祀りされた場所と伝えられる、
とても神聖な場所です。



ここでは、「五」「大」「力」と書かれた小石を探します。
この三つの石をお守りにすると、
五つの力を授かり、願いが叶うといわれています。
| 石の文字 | 意味 |
|---|---|
| 五 | 五つの力 |
| 大 | 大きな力 |
| 力 | 願いを支える力 |
五所御前の利用時間は公式情報で「開門〜午後4時」、五大力守袋の授与は午前9時からと案内されています。
願いが叶ったあとは、
近所の小石に自分で「五」「大」「力」と書き、
拾った石と一緒に倍返しで返納するそうです。
石を探す時間は、
どこか童心に戻るようでもあり、
それでいてとても静かな祈りの時間でもあります。
神聖な場所なので、
石を拾うときは丁寧に、
感謝の気持ちを持って向き合いたいですね。
ひとりで歩いたからこそ感じたこと
住吉大社は、
大阪らしい明るさと、古い神社の深い静けさが同時にある場所でした。
そして楠珺社は、
その中でも少し特別な空気をまとっていました。
初めて訪れたとき、
楠珺社の入り口に並ぶ招福猫たちの存在感に驚きました。
最初は、御守授与所なのかなと思ったほどです。
それくらい、
招福猫たちの「こちらですよ」という雰囲気が強くて、
思わず足を止めてしまいました。
関東圏ではあまり見かけないこの明るさと親しみやすさ。
商売繁盛を願う場所でありながら、
どこか人懐っこく、
暮らしの中に福を招くような空気がありました。
大阪商人のユニークさ。
その土地を大切にする心。
そして、神様との距離の近さ。
やっぱり大阪が好きだなと、改めて思いました。
招福猫は参拝の記念にもおすすめ
楠珺社の招福猫は、
毎月参拝できる方はもちろん、
遠方から訪れた方でも授かることができます。
関東に住んでいる私のように、
毎月の参拝が難しい方でも、
旅の記念としてお迎えできるのはうれしいところです。
小さな招福猫を家にお祀りすると、
住吉大社で感じたあの明るい空気を、
少しだけ持ち帰れるような気がします。
玄関や居間など、
暮らしの中で目に入る場所に置くと、
ふとしたときに心が和みます。
招き猫という存在は、
福を呼ぶだけでなく、
「今日もちゃんと暮らしていこう」
と思わせてくれる小さな見守りのようにも感じます。
住吉大社へのアクセス
住吉大社の所在地とアクセスは、以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府大阪市住吉区住吉2丁目9-89 |
| 南海本線 | 住吉大社駅から徒歩約3分 |
| 南海高野線 | 住吉東駅から徒歩約5分 |
| 阪堺線 | 住吉鳥居前駅からすぐ |
まとめ|住吉大社と楠珺社は、ひとり時間にもやさしい場所
住吉大社は、
海の神様、お祓いの神様として信仰されてきた、
大阪を代表する神社です。
四つの本宮が並ぶ姿は美しく、
境内を歩くだけでも、
心が少し整っていくような時間があります。
そして、その奥にある楠珺社は、
招福猫に出会える、明るく不思議な神社でした。
- 商売繁盛。
- 家内安全。
- 人招き。
- お金招き。
- 身体健康。
たくさんの願いが込められた招福猫たちは、
かわいらしさの奥に、
毎日を大切に積み重ねていく力を感じさせてくれます。
ひとりで歩く参拝は、
誰かに合わせる必要がありません。
立ち止まりたい場所で立ち止まり、
気になるものをゆっくり眺め、
自分の呼吸の速さで歩くことができます。
住吉大社と楠珺社を歩いた時間は、
大阪の賑わいの中にありながら、
不思議と心が静かになる時間でした。
もし大阪で、
ひとり静かに参拝できる場所を探しているなら、
住吉大社と楠珺社を歩いてみるのもおすすめです。
まねき猫に導かれるように、
思いがけない出会いが待っているかもしれません。









